とある企画のために、Facebookに書き殴ったちむどんどんの感想その3を転載します。
基本的にnot for meなドラマを見ていて限界を迎えたら書き殴るというスタンスなので、当時の勢い重視です。その3は8月26日(金)の深夜に、8月26日放送分までを見た感想を書いている感じです。
例によって、ちむどんどんを見ていない人でもなぜ愚痴をこぼしているのかをわかってもらえるよう、また、万が一興味を持った人がちむどんどんを見なくて済むよう(?)どういう物語が展開したかを書いております。
基本的には記憶に頼って書いているので、時系列とかに間違いがあるかもしれません。その辺はまあ、感情の赴くままに書いたということで許してください。
とまあ、いろいろと言い訳をした上で、どうしても気になった人だけ「つづきを読む」で読んでもらえればと。自分はこのドラマ楽しんでいたよ! という方は読まない方が良いかと思います。
(8/26執筆)
そろそろくると思った方も、ちょっとペースが速すぎない? と思った方もいるかもしれません。そう、限界を迎えるとやってくる、ちむどんどんへの愚痴コーナーです。例によってめちゃめちゃめちゃめちゃ長いので、番組に興味のない人(ある人も)は読まなくていいですよ!
さて。
暢子と和彦が結婚を決めたところからの続きです。
結婚の報告を真っ先にしなければならない人がもう一人います。それは、和彦の母親、重子。和彦父は亡くなっていたのですが、母親は健在なのですね。でも渋る和彦。実は和彦父と重子は折り合いが悪く、父派の和彦もまた重子とは折り合いが悪かったのでした。
ここで青柳家(和彦実家)および重子スペックです
そう、重子は筋金入りのお嬢様育ちだったのです。学者な和彦父とは折り合いがつかなかったのですね。なので、和彦父がテーマにかかげた沖縄も大嫌い。
それでも息子のためと、興信所などを駆使して比嘉家のことを調べ上げます。
そういった事前の調査の結果、結婚の報告にきた二人への第一声が「許しません」でした。そりゃそうだ。「家柄も格も合わないため、一時の感情で一緒になると不幸になる」というのはまさにその通り。
あと、「愛さん(和彦の前の婚約者)はどうなったの」と。あ、愛さんのことは「なかったこと」にはなっていないんだ。すごい。でも話を聞かない会話ができない和彦はその話はスルーして暢子との結婚を許して欲しいと言い続けます。
というわけで、反対されたので、もう母親なんていいよという和彦に対し、暢子は「和彦くんの大事な人をそうやってあきらめてほしくない!」「うちは諦めない!(決め台詞)」と言って、重子に気に入られる作戦を練ります。そうして出た結果が「そうだ、お弁当を作ろう!」でした。
よくわからない人も多いでしょう。大丈夫です。見ている人もわかっていませんでした。暢子は自分のことを知ってもらうには料理が一番、おいしいものを食べれば機嫌が良くなるはず、という理論で、お昼に食べてもらうお弁当を作り、毎朝青柳家に届けるようになります。「うち、何か間違ったことしてる?」と言いながら。いや、間違いだらけだと思うんですよね。
で、まあ、昨日までよく知らなかった、息子の婚約者と称する人が頼んでもいないのに作ってきたお弁当をそう食べるわけないですよね。というわけで重子は手をつけず、お手伝いさんが毎回2人前食べるはめになっております。
一方の和彦も、なんとか重子に暢子との仲を認めてもらおうと努力をしはじめます。そのときに、田良島さんから「母親の一番の不幸は、息子と結婚できないことだっていうからな」という謎のアドバイス。
はっきり言って、これはないですよね。作中屈指の常識人にこんなことを言わせるなんてとあまりのひどさに、またこっそりTwitterを見てみたら「ちむどんどん」「ちむどんどん反省会」ハッシュタグでも大ブーイングでした。
で、和彦のやったこと。基本的には以下の繰り返しです
- 朝食を食べているところに乱入して話すもこじれる
- 「母さんの子供になんて生まれなければ良かった!」と捨て台詞を言う
- 何事もなかったかのようにまた朝食の喫茶店に乱入する
それでも何とか、○日後に「あまゆ」に来て欲しい。暢子が料理を作って待っていると言うことに成功します。
そうしていざ重子が来る日。
暢子は大皿料理をたくさん作り、机の上に並べて重子を待ちます。ところが、細かいできごとが重なり、一瞬だけ、ほんの一瞬だけあまゆの1F(店舗)に人がいなくなった瞬間に事件が起こるのです。
そう。にーにーこと賢秀が勝手に侵入し、大皿料理をむしゃむしゃと勝手に食べ始めるのです!
さらに賢秀は競馬のラジオを聞いている模様。いけ! そこだ! と大絶叫。暢子が必死に「それは食べちゃ駄目!」と止めるも、「うるせえ!」と聞きません。そう、彼は暢子に結婚のお祝いを贈るべく、給料を前借りし、全財産以上のものを競馬に注ぎ込んでいるのでした。
そのタイミングでお店に入ってくる重子。当然、賢秀の姿にドン引きします。「何を見ているんだおばさん!」と叫ぶ賢秀。真っ青になりながら「にーにー! その人は、和彦くんのお母さん!」と絶叫する暢子。
自分のしでかしたことの重大さに気づき、慌てて「これはお母様。暢子の父親代わりの長男、比嘉賢秀です」と言うも時既に遅し。
「住む世界が違います」とあきれ果てて帰る重子。
普通なら破談ですよね。
でも暢子は「うちは諦めない!」と、お弁当作りを再開し、毎朝届けます。
そして、「次はフォンターナに重子さんを招待する」と。最初からフォンターナに招待すべきとか、メンタル強すぎないかとかいろいろあるのですが、まあ、いいでしょう。
そんなおり、フォンターナでも事件が起きるのです。なんと、金庫から前日の売上と、お店の権利書が消えるという、警察沙汰のマジモンの事件です。
「そういえば、見間違いかも知れなかったけれども、昨日の夜、矢作さんを見たような……」
暢子の先輩料理人である矢作。彼はシェフに次ぐ古株(たしか)であったのですが、ストーブ前というメインディッシュ担当を任された際にテンパって指示出しに失敗。暢子が後輩にぶつかって料理をぶちまける失敗につながる、動線を塞ぐ動きなど、まあまだ実力はさほどでもないという描写をされておりました。
でも、シェフが大けがで休養した際に、シェフ代行に自分が選ばれると確信。ところが暢子が指名されたため、プライドが傷つけられ、暢子の指示に従わなかったり、その抜擢を自分の実力不足とは思わず暢子がオーナーの親戚だからと思い込んだりして嫉妬し、あげくの果てにある日同僚を引き抜く形で急に退職。独立して麻布にお店を開きます。
ごっそり人が抜けたフォンターナは大わらわ……ということがあったのですが、その矢作が夜中にこっそりフォンターナにいたというのです。
いろいろあって、矢作のお店が数ヶ月で閉店してしまい、借金が膨大にあること。矢作は退職金代わりとうそぶき、古巣であるフォンターナに忍び込み、売上と権利書を盗んだこと。その権利書を借金のカタにヤクザに売り飛ばしていたことが判明します。
そうしてヤクザの親分がフォンターナに来店。オーナーに権利書を1000万円で買い取るように言うのです。あ、時代は1970年代ですね。1980年にはまだいっていないと思うのですが。その当時の1000万円です。
当然ながら断るオーナー。でも、ヤクザの嫌がらせが始まるのでした。
営業時間内に大声で「トイレに釘が出ていて服が引っかかったんだが、どうしてくれる」と言ったり、料理を食べては「まずい!」とか「虫が入っている!」とかそういう、地上げ屋的なやつです。
そして、例によって最悪のタイミングで嫌がらせが発生します。そう、重子をフォンターナに招待した日にも、ヤクザが嫌がらせをするのです。当然、こんなところにはいられないと帰る重子。またもや話し合いはダメになったのでした。
そして、暢子が電話でついポロッとこのフォンターナのことを話してしまったら、激怒したのがねーねーこと良子。なんと、いきなり翌日に沖縄から上京します(仕事はどうなったの?)。
そして何を勘違いしたのか、あまゆが嫌がらせをされていると思い、あまゆへ乗り込み、たまたまそこにいた三郎さん(沖縄県人会会長)の奥さんに向かって、「嫌がらせに屈するとは何事ですか!」と憤りをぶつけるのです。
そうしてフォンターナの外にはくれぐれもこの話を出さないようにとオーナーに厳命されていた嫌がらせ情報が漏れてしまうのでした。
で。
この問題は、奥さん経由でこのことを知った三郎さんが乗り込むと、実はヤクザの親分はシベリア抑留時代に三郎さんに大変お世話になっていたので、三郎さんの姿を見てすっぱり諦め、権利書が帰ってくるというオチで終わります。
そして上京した良子はついでに重子の家に乗り込み、和彦と暢子の結婚を認めてくださいと直談判をしようとします。重子の家の前にいくと、そこには賢秀が! 同じ事を考えていたのでした。
そうして二人で乗り込むも、初手で重子が中原中也の詩と共に大事にしていたオルゴールを触ってぶっ壊す賢秀。
礼儀も何もなっておらず、重子を説得するはずが、重子の前で口喧嘩を始める良子と賢秀。住む世界が違う的なことを重子が言うと「母ちゃんの悪口は許さない!」と憤りを見せる良子と賢秀。もう話し合いに欠片もなっていません。
そうして二人が玉砕というか自爆した数日後、和彦がたってのお願いでもう一度フォンターナに重子を招待します。
出された料理に違和感を覚える和彦。一流のイタリア料理店と思えないお粗末な料理の数々が出てきます。実は、オーナーの提案で、闇市時代の料理を出していたのでした。
重子はそれらの料理を食べ、戦後の食料が乏しく闇市の時代を思い出します。そして、和彦と暢子の結婚を許すのでした。うーん、つっこみどころがあるんですが、まあ、そういうもんなんでしょう。
披露宴はもちろんフォンターナで行います。そこでは、暢子の母である優子のたっての願いで琉装をお色直し披露する和彦&暢子。それに合わせて沖縄料理を出します。
みんなが笑顔で沖縄料理を食べているのを見て、暢子は急に立ち上がり宣言するのです。
「うち、沖縄料理のお店を出します!」
「えっ……?」と驚くオーナー。
イタリア料理店で7年修行しているのに、沖縄料理なの? それならフォンターナに行かずに沖縄料理居酒屋のあまゆでずっと働けば良かったんじゃない? とか、全員思ったでしょう。まあ、そこはそれ。
そうして和彦&暢子は新婚生活を送りつつ、物件探し、独立の準備を始めます。三郎さんの伝手で信金の人が、杉並にある居抜き物件を紹介してくれます。鶴見の信金の人が東京都杉並区のお店をとかは考えちゃいけません。気に入り、ここにしようと言う暢子。
一方のにーにーは、披露宴のときはさすがに反省して養豚場に戻って働いて、豚の出産と披露宴が重なったので豚を優先して欠席したりするという真面目さを見せたと思いきや、また給料をありったけ前借りして、暢子の開業資金を稼ぐべく一発何か当ててやろうと上京します。
そこで再会したのが、二度も詐欺でだました我那覇。我那覇は謝りつつ、ビッグビジネスの誘いをします。それがまあ、ねずみ講なんですわ。
すっかりダマされてねずみ講にどっぷりハマり、周囲を勧誘していく賢秀。当然のように爆買いする優子。ところが、さすがにフォンターナのオーナーに「それはねずみ講といって犯罪」と理路整然と説明され、ようやくあかんことだと理解します。
ねずみ講の事務所に行くと、そこにはさらに上の人に詰め寄る我那覇の姿が。そう、今回は我那覇もダマされた側だったわけです。賢秀も金を返せ! と詰め寄るも、抜けるなら脱退費200万円かかると契約書に書いてある、と言われてしまいます。
殴り合いになるも、多勢に無勢で捕まってしまう賢秀。ねずみ講の元締めは、おそらく入会時に聞いていたんでしょう。親族に片っ端から電話をして200万円もってこいと言うわけです。
それを聞いた暢子。手元には開業資金として、明日不動産会社に支払うべく下ろした200万円が! というわけでいてもたってもいられず飛び出し、ねずみ講オフィスへ。ついていく和彦と智。
まあ、そこで乱闘しつつも200万円を払って賢秀を開放するわけです。そして開店資金を失う暢子。
お店がダメになってしまった……という暢子に対し、良子夫妻が200万円を渡すと言います。一家揃って海外旅行に行くためにコツコツ貯金してきたけど、これを開店資金に使って欲しいと。
というわけで、無事にお店を借りることができ、お店の名前を「ちむどんどん」にすることになったのでした。
早速あまゆからちむどんどんの2Fへ引っ越す和彦&暢子。
その引っ越し作業の際に、お腹がムカムカする暢子。そう、妊娠していたのです!
妊娠してしまったことを、フォンターナのオーナー房子に相談すると
- お店のオープンは延期しなさい
- 今からフォンターナ(元職場)に復帰。ただし経理。体に負担がかからぬよう
- 産休は十分な期間を用意。もちろんその期間のお給料も払う
と提案されます。妊婦の体を気遣う最良の手ですね。ところが暢子はいろいろな人に「オーナーがお店のオープンに反対している」(原文ママ)と相談するのです。反対はしていない! 体を気遣っているだけだろ!
「子供もお店も諦めない!」と言う暢子。どうしても折れないので、オーナーは折衷案として「信頼のおける料理人を雇え」と言います。働けないタイミングが出たりしますので、当然のことですよね。
一方の和彦にも変化が。先日のねずみ講オフィスで少し乱闘したのが週刊誌の記者にスッパ抜かれて写真も撮られていたのでした。それが東洋新聞社で大問題になったのです。
というわけで、和彦はクビに。新婚早々、新郎が無職になりました。
それを知った重子が激怒するわけです。暢子さんにこれだけ迷惑をかけるとは何事ですか。離婚しなさい、と。でも二人に子供ができたと聞いて、それだったら就職しなさいと言う重子。親戚の伝手で、銀行とかに口がきけると。
ところが和彦は「フリーランスの記者になって、沖縄のことを発信したい」と言うのです。やめた方がいいよ本当に。本当に!!!
で、まあ、いろいろあって落ちぶれて食い逃げをした矢作と暢子が再会。暢子が「信頼のできる料理人」として矢作を雇うことになった、というのが今週までです。あー疲れた。
矢作のやったことをもう一度整理しますと
- 暢子が優遇されるのはオーナーの親戚だからと思って嫉妬する
- ストーブ前を任されたときにテンパって指示がぐだぐだになる
- 暢子が優遇されるのが気に食わないので、同僚を何人か誘って職場には何も言わずに辞める
- そうやって独立して作ったお店を数ヶ月でつぶして借金だらけに
- 退職金代わりだとうそぶいて、フォンターナに忍び込み、その日の売上と店の権利書を盗みだす
- 店の権利書をヤクザに売って借金返済のかたに
- あまゆの近くで食い逃げをして捕まったところで暢子と再会する
なんですが、そうですか。これで信頼のできる人ですか……せめて腕が立つ描写がもっとあれば良かったんですが……
このドラマが根本的にダメだと思う点はたくさんあります。その中でも最大のものが「料理が一切おいしそうに見えない」ということは前回書きました。
この最大の理由が、脚本、制作統括、チーフ演出の3人が「料理に興味がない」とはっきり言っていることではないでしょうか。
『連続テレビ小説ちむどんどんPart1 NHKドラマ・ガイド』(NHK出版)という本で
「白状しますと、僕たちおじさん3人は料理の知識がまったくないんです」(羽原氏・脚本)
「僕にとって料理は『美味いか、不味いか』ではなく、『食べられるか、食べられないか』。そういうレベル」(木村氏・チーフ演出)
と言っているそうなんですよね。実際に読んでいないので、Web記事からの引用になるのですが。
数々の料理がおいしく見えない問題、そもそも料理と料理人と飲食業界を冒涜しているとしか思えない部分、専門家からもこの料理はおかしいと指摘されている部分は、すべて物語の根幹をなしている3人が原因だったというわけです。
たとえば今週の最後は暢子が矢作に青パパイヤのイリチーを作ってもらうんですが、そもそも妊娠しているときに青パパイヤは食べたらよくない、かぶれることがあると暢子が渡したのが軍手。軍手じゃ染みちゃうからゴム手袋にして……(昭和30年代から本格的に生産されている)
矢作さんが青パパイヤを包丁で切るシーンは、俳優さんの名演技でそれはそれは良いシーンなんですが、そもそもしりしり器とかで千切りするから包丁使う必要ないのでは? とも。
単に今週のタイトルが「青いパパイヤを探しに」なので、無理矢理だしたようにも見えるわけです。なんか、食材に対する敬意はないですよね。
そして最近、ようやくなんですがここに加えてさらに主人公の暢子役である黒島結菜さんにも問題があるんじゃないかと気づいてきました。
というのもですね。彼女、食べる姿が美しくないんです。むしろ、汚い。
- そもそも箸の持ち方が少し変
- イカが大好きということで、イカそうめんを食べるというときに、まず大根のツマから食べる。ベジファースト?
- この際に、醤油がついたツマが1本ほど箸袋に落ちても気にしない
- イカそうめんを食べるときに、麺のようにちゅるちゅるすする
- ナポリタンを食べる際に、うまくパスタをフォークに絡められずくるくるくるくるいつまでも回している
- うまく絡められなかったので、迎え口で食べている。ちょっとすする
みたいな感じです。
別に食べ方が汚いからダメというわけではないんですが、仮にも料理がテーマの作品の主役になるのだったら、こういう所作は気にして少しでも修正するもんじゃないでしょうか。そういうのを役作りと言うと思っていたのですが。
こういうことも合わさって、暢子自身が料理をするシーンが極端に少ないし、見せないのは、黒島結菜さん自身に問題がある=料理を好きではないし、普段はあまりしないからなのではとどうしても思っちゃうんですよね。
この辺って意外とバカにならないといいますか。たとえばドラマ版孤独のグルメがなぜここまで人気があるかの理由の一つに、主人公を演じる松重豊さんの食べるシーンがとても美しいことがあると思うのです。
意識していなくても知らず知らずのうちに、美しく食べる人は好感度が上がり、汚く食べる人は好感度が下がるという、至極当たり前のことでもあるわけです。
もともと黒島さんはオーディションで選ばれたわけではなく、主人公が内定していたそうです。ということは、オーディションでは必須だった料理も、審査されることなく主役になったわけで。そりゃあ、包丁さばきが変でも主役にというわけです。
脚本・制作統括・チーフ演出・主人公の誰一人として料理が好きではないのに料理がテーマのドラマとか、そりゃ面白くなるわけがありませんよね……
あとは毎週大きな事件を起こし、金曜日に無理矢理解決するというサイクルも問題ですよね。解決方法が雑すぎて……
ちなみに暢子の前に立ちはだかる障害の解決方法は基本的に「諦めない」と言うだけなんですよね。相手の話を聞くということがないので、「諦めない」と言ったまま、一切折れない。暢子と良子が基本なんですが。そうすると、勝手に相手が折れて解決するんです。冗談のように聞こえるかもしれないんですが、基本がそういう構造になっているんですね。
そういう描写しかないところに「暢子は謝れるのがいいところ」みたいなことを言われても、いつ謝ったっけ……? となるのです。まあ、雑ということですね。もう「諦めない」はいいよ……
あとは「過去の不都合な点はなかったことになる(人すらも)」「過程が描かれない」というところでしょうか。過程がないので、積み重ねがなく、いきなり解決したと言われても物語に厚みが一切でていません。まあ、真面目にこれはこのあとどういう展開につながるんだろうという視点で見るだけ損というわけです。
あ、そうだ。忘れていましたが、暢子以外のそれぞれの兄妹のおおまかなところも書いておきましょう。
にーにー:
全てを壊してしまったことをさすがに反省して養豚場で真面目に働いている。が、来週なにかやらかしそう
ねーねー:
小学校で給食担当になったので、野菜嫌いの子供をなくすべく給食改革に乗り出すも、誰も協力してくれないと嘆く。そりゃそうだ。野菜嫌いはスーパーで買う野菜を食べているせいで、農家に頼めば地元のおいしい野菜が食べられて子供も野菜が好きになるに違いないって、根本から間違えていますよね。
1970年代の小学校給食で、しかも沖縄のやんばるで、スーパーとかで買った野菜よりは地元の野菜の方が多いとも思いますし。そもそも子供の野菜嫌いをなくしたいのだったら、農業体験とか、自分で育てるとか、そっち方向にいくべき(実際、娘の晴海はそれで野菜が少し好きになったという描写がある)なのに、とにかく農家の人が野菜を提供してくれない、給食の人が協力してくれないの一辺倒。基本的に自分の考えが正しいと考えて曲げない比嘉家の悪いところがたくさん出ています。一応金曜日に無理矢理いつの間にか協力してくれるようにもなりましたが。
歌子:
暢子の結婚式当日に、さすがに出席できないという智を仮病を使って(一人では沖縄から東京へいけない、いつ倒れるかもと心配させる)までダマして無理矢理出席させ、挙げ句の果てにスピーチもさせるということを行う。あとは、暢子のことを吹っ切れた智が居酒屋で歌う仕事を紹介するも、まだ人前でうまく歌えないで智にキレる。