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醤油手帖

お醤油について書いていきます。 料理漫画に関してはhttp://mumu.hatenablog.comへ。お仕事の依頼とかはkei.sugimuraあっとgmail.comまでお願いします

鮭醤油

北海道産

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今回紹介する「鮭醤油」は、鮭にかけるための鮭専用の醤油ではない。鮭から作った魚醤だ。これも前回紹介した魚醤「越前魚醤「ととだし」 - 醤油手帖」と同じく、小泉武夫先生プロデュースによる魚醤になる。

製作は北海道の佐藤水産だ。この佐藤水産は水産物の加工品を作る会社で、取り扱っている鮭の水産物を作る際に内臓などのいわゆるアラがたくさん出て、それを処分していた。だが、これを何とか再利用できないものかと東京農大の小泉武夫教授に相談し、作られたのがこの鮭醤油になる。鮭のアラから作られた醤油なので、鮭の魚醤になるのだ。

佐藤水産は養殖ではない天然物の鮭しか扱っていない会社のため、この鮭醤油も基本的には北海道産の天然物の鮭の内臓や頭、白子などから作られている。これらの材料を麹と塩とともに杉桶に仕込み、発酵させて作るのだ。しかも、一度発酵させてもろみを搾って1ヶ月熟成させてからさらに低温で2ヶ月熟成させる二段熟成を行っている。杉桶仕込みとこの二段熟成、そして麹を使った発酵があわさって、魚醤の臭みなどは全然感じられない、旨味の強い魚醤となっているのだ。

というわけでこの鮭醤油を開けてみると、まずはふわっと醤油の香りの奥にある鮭の香りがたちあがってくる。ほたて魚醤のときにも思ったのだが、やはり醤油の形にしてもしっかりとその材料の香りが感じられるというのはいいものだ。そして、鮭で作った魚醤なのにも関わらず魚醤独特の臭みは感じられないし、とんがった塩気も感じない。これはやっぱり、麹を使って発酵させているのと、二段発酵をさせていることが大きいのだろう。また、プラスティックを使っている従来の桶ではなく、昔ながらの杉桶を使うと、従来のものよりもまろやかな醤油に仕上がるようだ。とんがった塩気を感じず、まろやかさを感じるのはこの杉桶を使っているところも大きいかもしれない。

味はというと、やはり魚醤ならではの旨味が強い。そして味がまろやかな分、どちらかというと魚醤というよりはダシ醤油のような味わいになる。たとえば以前紹介したほたて魚醤 - 醤油手帖が他の醤油などに数滴たらして使う使い方を推奨していたけれども、この鮭醤油の場合はそうではなく「醤油」と名前に銘打っているように、普通の醤油の代替えとして使う方がいいだろう。

何に合うかというと、やっぱりここは定番の玉子かけご飯だ。旨味が強い醤油は玉子かけご飯にかけると、塩気がまろやかになりその分旨味が強調されるからだ。これが実に美味しい。また、この鮭醤油には「鮭醤油料理ブック」なる小冊子がついてきたのだが、ここに載っているのでお手軽に試した焼きおにぎりがもう絶品だ。この鮭醤油を大さじ2杯、みりんを小さじ1杯で作るタレ(これで2人前)を使って焼き上げる焼きおにぎりは、もうこれだけを食べていたいと思わせるほどの味わいだ。他にも、この料理ブックの表紙を飾っている帆立の鮭醤油焼き(おおぶりの帆立をフライパンの上で焼きながら鮭醤油をかけている)の写真は、見ているだけでお腹が減ってくる。

「鮭醤油焼きおにぎり(2人分)」レシピ 通販 : 北海道「佐藤水産」

気になる入手方法だが、製造元の佐藤水産では通信販売を行っている。150mlから500ml、720ml、1800mlまで豊富にサイズを取りそろえているので、必要な分だけ買うことができる。ちなみに賞味期限だが、おそらく製造してから1年弱の期間がラベルには印刷されているので、量を買う際には参考にして欲しい。

「鮭醤油 [ さけしょうゆ ]」オリジナルグルメギフト 通販 : 北海道「佐藤水産」

また、楽天などの通販ショップでも取り扱っている店舗が多い。これは佐藤水産が材料である鮭などの商品開発・仕入れ・加工・卸・小売り・外食事業までの一貫して自社で行っているため、市場に数多く出回っているからだろうか。どちらにせよ、簡単に美味しい魚醤が手に入るのはありがたいことだ。


【佐藤水産】鮭醤油

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