醤油手帖

お醤油について書いていきます。 料理漫画に関してはhttp://mumu.hatenablog.comへ。お仕事の依頼とかはkei.sugimuraあっとgmail.comまでお願いします

12月9日MITAKAマンガアニメ祭りに登壇します

急遽決まりましたので告知です!

12月9日(土)に三鷹で行われる、『MITAKAマンガアニメ祭り!』に登壇することになりました!

MITAKAマンガアニメ祭り!

ちょっと、リンクを見てくださいよ。

出演:
ビッグ錠先生(「スーパー食いしん坊」「包丁人味平」)
寺沢大介先生(「ミスター味っ子」「将太の寿司」)

レジェンド中のレジェンドの先生方と混じって、何か喋ってきます。というか、豪華すぎて、本当に僕がいてもいいんでしょうかという。書いて良かった『グルメ漫画50年史』!

ちょっと今から緊張してきました。

お二人の先生方の作品が、いかにグルメ漫画史にとって重要であり、また食文化にも大きな影響を与えてきたかというお話をすればいいのでしょうか。それだったらもう、目をつぶってでも無限に話せるぐらいなんですががが。

とは言っても、もう豪華なラインナップが予定されています。

もう一回見て見ましょう

出演:ビック錠先生、寺沢大介先生

    荒木康太、磯島直孝、一瀬慎也、柿嶋沙也加、高橋静
    徳升茉耶、内藤詩織、長峰ありさ、二宮圭 (五十音順)

司会:貞方祥(演出家)、並木のり子(声優)

開催内容:

◯漫画家先生のトークショーやライブペインティング
◯先生たちの漫画作品を声優たちによる生アテレコ
◯イラスト対決などのゲームコーナー
◯先生たちの直筆イラストのプレゼント抽選会

先生方のライブペインティングや、声優さん達の生アテレコとか、楽しみでなりません。というかこのイベントは、グルメ漫画好きはかなり参加した方がいいんじゃないでしょうか。

何せ今さっき決まったばかりなので、何を話すとかこれから打ち合わせる感じだと思いますし、詳しいことがわかったらまた告知するかもなのですが、間違いなくお二人のレジェンドな先生方に会えるというだけで大変お得なイベントなので、週末は是非三鷹でお会いいたしましょう!

MITAKAマンガアニメ祭り!

グルメ漫画50年史 (星海社新書)

グルメ漫画50年史 (星海社新書)

 

 

 

余市蒸留所見学記事が公開されましたので裏話とか余談とか

Yorimichi AIRDOさんで、ニッカウヰスキー余市蒸留所見学した記事が公開されました!

yorimichi.airdo.jp

いやー、本当に素晴らしかった。

北海道、また行きたいです。というか、行く!

という興奮が思い出されたんですが、その前に記事には書ききれなかったちょっとした裏話的なあれやこれやを。

まずピートです。ドラマ「マッサン」でも、余市でピートを見つけてマッサンがここに工場を作るって言うシーンがありましたよね。

このピート、いわゆる泥炭です。麦芽を乾燥させるときに用いて、スモーキーなフレーバーがつくという、ウイスキー造りには欠かせないもの。なんとなく気になって質問したのが、その在庫といいますか。北海道のピートはどれぐらい埋蔵量があるんでしょうということを聞いたんですよ。

「ああ、ほぼ無限ですね」

無限!?

「ニッカが使う量は、という意味ですが。いま余市ウイスキー造りで求める麦芽の量に、この設備(創業当時からの建物)じゃ生産が追いつかなくて買っているんです。それでうちの使用量が減っているということもありまして。ピートが新たに生み出される量も北海道だとそれなりに多いので、今のままだと使い尽くせない量があります」

というわけで、現状だとほぼ無限にあるそうです。すごい。

お次。

これ、見てくださいよ!

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貯蔵棟のそばでみつけた消火栓です。

何が凄いって、下にパイプがつきだしていて。これはおそらく、雪が積もっても消火栓が埋もれてしまわないようにする工夫ですよね! そうかー、こういう解決方法なんだ! すごい!

興奮してパシャパシャと写真を撮っていたところ

「いろいろな人を案内しましたが、消火栓を夢中になって撮っている人は初めてです」

と言われてしまいました。

こんなすごいのにみんな写真を撮らないなんて……

次。

みんな大好きマッサンの、竹鶴政孝邸。記事にもありますが、普段は見学できないところも見せてもらいました。リタさんの寝室に飾られていたのがこちら。

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写真の腕が悪くて蛍光灯がガラスケースに映り込んでいるのは気にしないでください。

H.G.ウェルズのKIPPS(キップス)です。『心を繋ぐ6ペンス』として映画にもなりましたよね。

こちら、マッサンがリタにプレゼントした本です。毎年本を贈っていたとか。ロマンチック!

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きちんと直筆のメッセージが入っています。いやー、素晴らしい。

記事にもトイレがあると書きましたが

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寝室には、何故か木魚もありました。

木魚は写真を撮り忘れたので、代わりにマッサンの趣味だったという囲碁セットを。

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信心深かったんでしょうか。でも、お仏壇がないようですし……とか思っていたら

「ああ、これは、竹鶴政孝が朝起きてお手伝いさんを呼ぶときにぽこぽこ叩いていたんです。声で呼ぶとかベルじゃなくて、木魚を叩いていたんですよ」

とのこと。

木魚にそんな使い方が……!

そしてそして。

記念館にはNHKのドラマ「マッサン」で使われたあれやこれやも展示してありました。

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やってみなはれ。

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ドラマファンはあれやこれやが思い出せていいと思います。

ちなみに、一番びびったのは、竹鶴政孝さん(ドラマじゃ無い方)が銃で仕留めた熊の毛皮が展示してあったこと。猟までしていたとは!

そういえば、もうひとつ、重要な情報なのですが。

記事にもあるとおり、基本的に無料なんです。

見学ツアーを申し込まなくても、敷地内に自由に出入りできます。

そして、中には無料試飲コーナーがあります。

おわかりいただけましたでしょうか。

まあ、さすがにひたすら無料で無限に飲み続けるおじいさんとかが出てくるようになったとのことで、1Fで用紙に記入をして(車で来ていませんとかそういうやつ)、2Fでその紙を渡すとお酒と交換というスタイルになったそうです。一人各一杯ずつ、美味しくいただいたら次はお店へ飲みに行きましょう!

というわけで、さすが、「行って良かった工場見学」上位常連とうならされる、最高の場所でした。あー、また行きたい!

ちょっと追記(15:45)

コメントで、有料試飲コーナーがあって……で思い出しました。そう、記念館の中に有料試飲コーナーもあるんですよ。かなり破格で、原価に近い形で飲めるそうです。

そうですと伝聞形なのは、ちょっと時間が押してしまって行けなかったから。目の前を後ろ髪ひかれながら通り過ぎました。

いやー、だって、興味深いことばかりで根掘り葉掘り聞き過ぎちゃいまして……案内してくださった高橋さんが、余市の前は宮城峡におつとめだったということで、カフェ式蒸留機についてめちゃめちゃ話を聞きまくってしまったんですよ。

ちなみにカフェ式蒸留機というのは連続式蒸留機という、蒸留を本当に連続して行う機械でして。カフェ式は、世界最古と言ってもいいぐらい古い機械でして、まあ言うなればちょっと時代遅れなんです。でも、ニッカのカフェグレーンとかおいしい。連続式蒸留機の違いによる味わいの差ってあるんでしょうか、とか聞きまくっていたわけなんです。

そしたら、ありました。

一般に使われている連続式蒸留機は、円筒状です。言うなれば、丸いバウムクーヘンを何段にも積み上げて、ひとつひとつのバウムクーヘンで蒸留しては上のバウムクーヘンへ運ばれ、そこでまた蒸留して次のバウムクーヘンへ、というのを想像してみてください。

一方のカフェ式蒸留機は長方形をしています。イメージ的には、うーん、ティッシュを箱で買うとき、何段にも積み重なって売られていますよね。あんな感じをイメージしてもらえばと。もちろん下から蒸留したのが上に上がっていきます。

味わいの違いは、ここに出るのではないかと。

曰く、円筒形と違って箱型だと、毎回掃除とかはするのですが、どうしても角とかにさまざまなものが残ってしまったりしがちです。そういった部分が味わいに影響を与えているのではないでしょうか、と。

マジですかすごい! とかそういう話をし続けて時間が押した上に、記念館の中にもカフェ式連続蒸留機の模型があったのでそこでさらに話をし、ということをやっていたので、ここはもう無料の試飲コーナーへ行ってしまいましょうとなったのでした。確か。

あれ、こうして書いてみると、飲めなかったの100%僕の自業自得ですね。ごめんなさい。

追記ここまで。

 

おまけ。

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こんなところにも、いらすとやが!

 

 

yorimichi.airdo.jp

11月30日MBSラジオ「明るく元気なニュースシャワー」に出演します

www.mbs1179.com

前日になってしまいましたが告知です!

MBSラジオで毎週木曜日18時から2時間放送されている、笑い飯哲夫さんの番組『明るく元気なニュースシャワー』に出演します!

いやー、日曜日までに決まっていれば、日曜日のイベント(こちらもレポート書く、予定、です)の時に告知できたんですが……日曜日の段階で決まっていたのは、出てくれませんかというオファーがあったところまでで日程が決まっていなかったのでした。

どんなコーナーに出るかと言いますと。

■感学☆ニッポンのカルチャー
知っているようで知らなかったニッポン独自のあの文化。その道のスペシャリストをお招きし、貴重なお話や実演をお聞きしながら、“感じて学ぶ、感学”のお時間。

というコーナーに、醤油のスペシャリストとして出演する予定です。

なので出番は19時ぐらいからです。

今回は生放送なので、どんなするどい質問がきても大丈夫なよう準備中です。関西の皆様ならびにRadikoプレミアムの皆様。是非聞いてください!

第二回ウェブメディアびっくりセールに(本だけ)出ます

portal.nifty.com

バタバタしているうちに当日になってしまったのですが。

デイリーポータルZさん主宰のウェブメディアびっくりセールに出ます。残念ながら僕はいけないので、本だけが出るのです。エキレビ!な枠ですね。

すごく行きたかったんですが、ちょっとバタバタしておりまして、うまいこと上京の都合を合わせることができませんでした。あと数日ずれていたら何とかなったんですが……

というわけで、申し訳ないんですが、本だけです。

『醤油手帖たまごかけご飯醤油百科』がほんのちょっとだけあるはずです。

 

shouyutechou.hatenablog.com

そんなに数はないかも。まあでも売り切れるということはないんじゃないかと思うので、いないとは思いますが、醤油手帖目当ての方がいたらゆっくりと行っても大丈夫かもしれません。でも、最初の方からいた方が面白いと思いますよ!

いろいろと愉快楽しいイベントなので、是非お時間ある方は寄ってみてください!

 

トランプ大統領に韓国が出したという360年熟成醤油とは一体何なのか

アジアをまわっているトランプ大統領が、韓国を訪問した際に出された料理が公開されています。

www.afpbb.com

ここで登場したのが「360年前に作られた高級しょうゆ」とのこと。

え、何それ!? そんな長期間熟成させた醤油が世界にはあるの!? 欲しい。舐めてみたい! アメリカ大統領になれば味わうことができるのかな。トランプさん、アメリカの大統領をちょっとだけの間でいいので変わってくれないかなー。醤油味わったらまた返しますから。いやほんとほんと。You're Fired!! っていくらでも言ってくれていいんで!

と、ちょっと錯乱してしまいましたが、落ち着いてくるとここで少し疑問が出てくるわけです。本当に360年も前の醤油が今もあるのでしょうか?

残念ながら、日本の醤油ほどには韓国の醤油には詳しくありません。何せ、食べた絶対量が日本の醤油に比べると圧倒的に少ないのです。あと、韓国に行ったこともないので、日本で手に入る分の知識しかないのですが、その前提でちょっと考えてみましょう。

●韓国の醤油の種類はどれぐらい?

まずそもそものお話として、韓国にも醤油はあります。「カンジャン」と呼ばれていて、カンジャンケジャンなど、醤油が料理名に含まれているものもあるのです。

製法は大きく分けて2通りあり、いわゆる日本のたまり醤油にちょっと近い在来式醤油と、アミノ酸液等を加えて造る改良式醤油です。

改良式醤油は、現在韓国でも主流になっているというか、多く流通しているのですが、360年熟成の醤油ではないでしょう。何故なら、アミノ酸液等を加えるのは日本の発明で、日本統治下の時代に韓国へ伝わったということがはっきりしているからです。まあさすがに360年前にアミノ酸という言葉はなかったというか、発見されていなかったし利用方法も抽出方法もわからなかったとも思いますから、違うというわけですね。

というわけで、伝統的な在来式醤油だろうと予想できます。

ちなみにカンジャンにはいくつか種類がありまして。たとえば汁醤油(クッカンジャン)はカンジャンの代表的な種類のひとつで、大豆100%で造られる醤油です。汁という名前の通り、汁物に多く使われるもので、かなり塩分を濃くしたたまり醤油という感じでしょうか? 日本のたまり醤油は塩分濃度はそこまで高くはないので、そこがちょっと違いますね。

他の種類はというと、カンジャンケジャンのタレとして使われる陣醤油(ジンカンジャン)。これは改良式醤油です。この陣醤油が一般家庭では最も多く使われているので、改良式醤油が主流というわけですね。

あと、醸造醤油(ヤンジョカンジャン)というものもあるらしいのですが、これは食べたことがないので風味がわかりません。不勉強でごめんなさい。長期熟成させるという話を聞いたことがあるので、今回の360年醤油の大本命かもしれません。

●360年も熟成させられるの?

さて、ここが一番難しいところです。
果たして360年も液体を保存できるものなのか。
ちなみに、塩分濃度が高いと菌による腐敗は起きないので、まあ、賞味期限切れというか、人が食べられない毒性を有しているというわけではなかったのかもしれません。

360年前といったら、1650年ぐらいです。
日本で言うと、江戸時代。

江戸時代、実は醤油は主要な輸出品でした。コンプラ瓶と呼ばれる陶器の瓶に醤油(JAPANSCHZOYA、ヤパンセ・ソヤ=醤油のこと)や、お酒(JAPANSCHSAKY、ヤパンセ・サキー=お酒のこと)と書かれた瓶がいくつも見つかっていますし、文献にも残っています。輸出の際、腐敗防止のために醤油をいったん沸騰させて瓶に入れ(火入れですね)、コールタールで密封したそうです。

で。

こんな感じに陶器でしかもコールタールで密封されていたら360年後もなんとかなっているかもしれません。でも甕だとどうなのかなー。韓国の伝来式醤油は甕で貯蔵するという話はあるので、たぶん甕で保存していたと思うんですよ。でもこれが、360年前に甕で密封をどういう風にやっていたのかがわかるような資料が手元に無い……

先日、BSジャパンで放送されていた「私の履歴書」という番組で、ニッカウヰスキー創業者の竹鶴政孝さん、マッサンの特集がありました。その中で、奥さんのリタさんが造られた梅干しが登場するのです。そう、何十年も前に漬けられた梅干しがまだ現存しているんですよ。

甕に入っていたのですが、まあ見事に水分がなくなってカピカピになっていて。甕の中は白い塩がびっしりという感じでした。

醤油と梅干しの塩分濃度はかなり近いです。両方20%ぐらい。70年ぐらい前の梅干しが水分がなくなってからっからになっていたので、普通の貯蔵方法だと水分はほぼ失われてしまうと思います。

瓶なら可能性あると思うんですが、甕だと空気に触れている面が大きすぎると思うんですよね……

どんな形で360年も貯蔵できたのか、その秘密を是非とも、ヒントだけでも公開して欲しいものです! というか、食べてみたい!

●360年も続いている会社があるのか

貯蔵するのって、意外と大変です。そりゃあまあ、おうちの地下貯蔵庫とかに入れておいたものがずーっと誰からも発見されず、理想的な状況でずっと熟成を重ねていたということもなくはないと思いますが。

でも、そういう一般家庭とかのところに貯蔵されていた調味料を、友好国の大統領の晩餐に出すというのは考えられません。というわけで、醤油の会社がずーっと貯蔵していたと考える方が自然ではないでしょうか。

そうなると難しいのは、この辺はあまり詳しくはないのですが、韓国は100年を越える会社が2つしかないとか(伝聞です)。そのうちの1つが醤油会社だったのでしょうか。

ちなみに日本だと、360年以上前から続いている醤油会社はあります。
たとえばそうですね。ヤマサ醤油さんを見てみましょう。

www.yamasa.com

創業:正保2年(1645年)

とありますね。372年前からの会社と言えるでしょうか。

www.yamasa.com

なので、こんな風に「360年以上の歴史が磨き上げた代表的な本醸造しょうゆ」と書かれていても間違いではありません。まさか、これを見て、うちも360年と言ってみようとか思ったなんてことはさすがに無いと思います。

ちなみにもちろん、ヤマサさんで360年ずーっと熟成を続けている醤油はありません。もしかしたらあるのかな。いや、たぶんないと思います。あったら一度でいいから舐めさせてください。

●そもそも美味しいのか

こればっかりは食べてみないと何とも言えません。
でもまあ、ヒントはあるんじゃないかと。ようはあれです。3年熟成醤油とかが120倍になったと思えばいいんです。嘘です。

醤油は熟成させると、色が濃くなり、独特の芳香がより強くなります。いわゆる「メイラード反応(アミノカルボニル反応)」が促進するからです。いまは空気に触れない醤油が主流になりつつあるので忘れてしまった人も多いかもしれないんですが、醤油を使っていると色が濃くなり、独特の香りが強くなってくるのですね。

あとは旨味が塩気をつつんでまろやかになったりもします。
まあでも、限度はあると思います。限界点といいますか。
だから、何十年も熟成させた醤油って販売されていませんよね。コストが高くなりすぎるという原因もあるかもしれませんが、熟成させればさせるほどいい味になるというわけでもないということが言えるのです。

実際、360年も熟成をするとどういう味わいになるのかわからないので、味わいたい! ほんの一口、一舐めでいいんで!

●個人的な見解として

というわけでいろいろと考えたんですが、360年熟成醤油というのは翻訳ミスか何かじゃないでしょうか。

・360年の熟成醤油 → 360年前に製法が確立したものを再現した醤油

あたりが妥当なんじゃないかなあ。もしくは、ついうっかり盛っちゃったか。

360年続いた会社の醤油、という可能性もないわけじゃないんですが(100年以上続いている会社のうち1社が醤油会社だったとかで)、難しいかなあ。

360年前の醤油が見つかった! とかだと、結構大きなニュースにもなると思うのです。醤油業界ではとくに。でもそんな話も聞いたことが無い……

もしくは、最近の醸造技術とか熟成技術はあれこれ発達しています。超音波を当てて、通常の時間よりも長い期間熟成させたのと同じような効果を得ることができたりします。なので、超音波を使って360年分の熟成をさせた、という可能性もあるでしょうか。

結論といたしましては、是非とも味わわせてください。それでなかったら、360年も貯蔵できた技術のヒントでも! やっぱりアメリカの大統領にならないとダメですかね……

0:30追記:

早速教えてもらえました! どうやら誤訳説が正しいようです。

「360年もののしょうゆ」ではなく、「360年の歴史を誇るしょうゆ」が正しいようです。使われた醤油はこちらとか。

www.konest.com

陣醤油が、昔は在来式醤油のことを指していたのですね。そんな罠があったなんて……勉強になりました。

そしてニュースは、「360年の伝統を誇る種しょう油」という説明をAFPやデイリー・メールが「アメリカの歴史よりも古い醤油」と勘違いをしたようです。

正確には、360年続く職人の家に伝わっている種醤油からの醤油ということですね。

種醤油という言葉はちょっとごめんなさい。まだ勉強不足でどういう製法かはわかりません。とりあえず予想で書きますが、それこそ日本の醤油やお酒造りでまだ微生物のことがよくわかっていなかった時代。前に造ったときの美味しいお醤油やお酒を、次に造るものに入れると同じように美味しいものができるということが経験則的にわかっていたのです。

それが醤油だったらさいしこみ醤油へと進化し、お酒だったら貴醸酒へと進化していくのです。

なので、美味しくできあがった醤油を菌が生きている状態でとっておいて、それをベースに発酵させるということなんじゃないでしょうか。で、毎年新しくできあがった醤油の一部を戻して、継ぎ足し継ぎ足しで造っていく。そうしないとなくなっちゃいますからね。それが100年続いているんじゃないでしょうか。

どっちにしろ舐めてみたい! 韓国の醤油も勉強しなきゃー

11月22日に川口市メディアセブンでトークします

関東ではイベントをやらないの?

と思った皆様。お待たせいたしました。

11月22日(水)に、埼玉県は川口市のメディアセブンというところでトークイベントを行います。

www.mediaseven.jp

時間は19時から21時。お値段なんと500円! まあお安い! 

今回は『グルメ漫画50年史』発売記念ということで、グルメ漫画の歴史や面白さについてたっぷりとお話しをする予定です。

 

グルメ漫画50年史 (星海社新書)

グルメ漫画50年史 (星海社新書)

 

 

メディアセブンとはどういうイベントなのか、コンセプトを見てみましょう

地域の文化、歴史、産業、芸術などさまざまな分野と連携しながら、総合的に学び、探求する新しいタイプの「学びの場」です

ということで「学びの場」にふさわしい、ちょっと真面目なお話を中心にしていこうかと思っています。でも我慢できなくなって、今回の本を作るときに見かけた凄い(意味深)なグルメ漫画の話とかも織り交ぜちゃうかもしれません。たぶん、織り交ぜそう。

翌日にはコミティアがあったりしますが、祝日なので夜が遅くても大丈夫という人は多いでしょう。そんなに遅くはならないのですが、楽しいお話をたくさんする予定ですので、是非足を運んでみてください!

申し込み方法は

申込方法:下記の3つの方法からお選びください。
※先着順での受付になります。
※すぐに受付完了メールの自動送信あり(届かない場合は要問合せ)。

■来館
■メール event@mediaseven.jpまで必要項目(開催日・氏名・ふりがな・生年月日・〒・住所・電話番号)を記入の上送信。
■下記の「このイベントに申し込む」をクリックし、必要項目を入力してお申込みください。
申込期限:2017年09月25日(月) ~ 2017年11月21日(火)

とのことです!

たぶん、コミティアとかよりもたっぷりとお話できたりしますですよ!

皆様にお会いできることを楽しみにしております。

関西の皆様はこちらをよろしくお願いします!

shouyutechou.hatenablog.com

 

◎貴サークル「醤油をこぼすと染みになる」は、日曜日 東地区“シ”ブロック-40a に配置されました

コミックマーケット93に当選いたしました。

当選メールに書いてあったのは以下の文章です。

◎貴サークル「醤油をこぼすと染みになる」は、日曜日 東地区“シ”ブロック-40a に配置されました

今回は"シ"でした。

ん? シ……?

ちょっとWebカタログで場所を確認してみましょう。

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か……べ……?

はい、Aじゃないので油断をしてしまいましたが、東館の壁サークルに配置されました。東5ホールの壁のところです。ありがとうございます。いや、うれしいっちゃうれしいんですけれども、ううううう。複雑な気持ちが。

ちなみに上の画像、ピンが見にくいっちゃ見にくいのですが、これ以上下へスクロールできませんでした。なので最初から一番上の部分のサークルはピンが画面外にはみ出す仕様になっているっぽいです。

気を取り直しまして。

新刊は、お酢です!

前回のコミケ後のアンケートを鑑みて、お酢の本にすることにしました!

『醤油手帖番外編 酢の知識』(仮)

です。また新書サイズで行く予定です。よろしくお願いします。

そしてもうひとつ。

むむぶらり京都グルメ旅本(仮)というのを出そうかと思っています。ようは、京都をふらふら観光しまくっているので、それも本にしたらいいじゃない! と思い立ったのですね。

手軽に読める、ページ数も薄い本。そう、「薄い本」ですよ! うちのサークル始まって以来の薄さになる予定です。

第一弾として、京都に一泊二日で食べまくるプランみたいな感じで作ろうかと。京都駅からスタートして、ホテルがあの当たりと想定すると、朝ご飯はここ、昼ご飯はここ、夜ご飯はここ、夜中にこっそり飲みに行くならここ、みたいなそういう感じのグルメガイド本を作る予定です。

タイトルなんですが、(仮)になっているのは、あれです。まだ悩んでいるんです。大好きな番組「ブラタモリ」にあやかろうとしたものの、「ぶらむむ」はちょっと変だし、「ぶらりむむ」にするか「むむぶらり」にするか、それとも無理矢理「むむ」と「ぶらり」を入れるのをやめようか……とか、そんな感じです。そこが決まらないと本が出せない! どうしよう!

そんな感じで、コミックマーケット93も全力で頑張っていきます。

また進捗報告やら告知やらをしていきますのでよろしくお願いします。

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